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サリーナノシステムズブラックコーティング ベンタブラック CVD

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Vantablack®ベンタブラックという名称は、Vertically Aligned Nanotube Array Black(垂直配向ナノチューブアレイの黒)からきています。
ベンタブラックは、整列し、等間隔に配置された高アスペクト比カーボンナノチューブ(CNT)の「森」からなるコーティングです。

基礎知識

ベンタブラックとは

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CNTアレイは、光子が入ることができるようにパターン化され、間隔をあけて配置されています。表面に到達する大部分の光、すなわち放射は、CNTの間の空間に入り、吸収されて熱に変換されるまで、チューブの間で繰り返し反射します。変換された熱(ほとんどのアプリケーションでは、ほぼ検出されません)は基板に伝導し、放散します。ベンタブラックのほとんどは自由空間で、CNTの体積は、コーティングの約0.05%を占めるにすぎません。その結果、CNTの先端に当たるのはごくわずかな割合の入射放射線のみです。このため、観察者の目にはごく少量の光しか戻りません。

CNTは、原子の一個分の厚みのカーボンシートで形成された多角形の壁に囲まれた、中空構造になっています。各ナノチューブの直径は数nmで、広範囲の周波数にわたって低反射率と高放射率を実現しています。信じられないほど高い光吸収率の他にも、CNTアレイには多くの魅力的な特長があります。

特長

  • ベンタブラック内の自由空間の割合が高い(> 99%)ため、非常に軽量。ベンタブラックの高さは通常約20から30ミクロン、1平方メートルのコーティングの重さは約2.5g(通常のコーティングにおける数値。成長パラメータはアプリケーションに応じて異なります)。
  • CNTは、非常に高い弾性率を有し、柔軟に曲がるため、大きな衝撃や振動を受ける環境では非常に強固。
  • 基材とCNTは強力に結合しており、たとえコーティングの特性が直接の磨耗によって損なわれることがあったとしても、熱サイクル、衝撃または振動によってCNTの「森」が容易にはがれることはありません。
  • アウトガスは、事実上ゼロ。
  • CNTブロック特有の性質および基材への強力な接着により、熱サイクルに対し非常に高い耐性。
言うまでもなくこれらは、極端な熱サイクル、機械的衝撃、振動および高真空への暴露に部品がさらされる宇宙アプリケーションにおいて非常に求められている特性です。宇宙飛行の物理的な厳しさへの耐性に加えて、コーティングは航空宇宙で実績のあるタイプの軽量合金への塗布にも適合していなければなりません。ベンタブラックが可視と赤外の両方の領域で反射率が非常に低いこと、およびアルミニウム合金に直接適用できることから、宇宙での利用が見込まれています。
※グラフはクリックで拡大します。

CVD 可視域反射率

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CVD 赤外域反射率

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