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量子効率とは

溶液、粉末、固体などの物質の中には、エネルギーを吸収して励起状態になり、安定した基底状態に戻る際に発光するものがあります。この発光現象をルミネッセンスと呼び、ルミネッセンスには様々な種類があります。

蛍光はルミネッセンスの一種で、紫外域や可視域の光エネルギーを吸収して発光する現象を蛍光といい、吸収エネルギーに対する蛍光エネルギーの比を量子効率といいます。

青の斜線部が吸収エネルギーで、緑の斜線部が蛍光エネルギーです。太線は分光放射束スペクトルです。エネルギーはフォトン数で算出し、量子効率は次の式で計算されます。

フォトン数は分光放射束スペクトルより計算します。

量子効率測定に使用される機器

励起光や蛍光の測定には積分球が用いられ、全方向に放射される光を簡便に測定することができます。

積分球のほか分光器や校正光源を用いて励起光や蛍光の分光放射束スペクトルを測定して、フォトン数に変換し、量子効率を計算します。

励起にはLED光源やレーザが使用されます。

内面に高反射材がコーティングされており、光を多重反射することにより、積分球内面の光強度が一様になります。 その一部の光を光ファイバに介して分光器で受光して、光強度を測定します。 積分球内面の光強度は光源そのものの光強度に比例します。

GPSシリーズ 積分球

紫外域や可視域、近赤外域に感度を持った多素子のディテクタです。各素子には受光する波長が割り振られています。光ファイバから入射された光は分光器内部で各波長に分光され、各素子が光強度を測定します。各素子の測定データを繋ぎ合わせる事によって横軸が波長、縦軸が光強度のスペクトルが得られます。光強度は測定値に比例しますので、光強度が小さいサンプルから大きなサンプルまで測定ができます。

GPM-12000-TypeC

積分球や分光器は光強度スペクトルを測定することができますが、波長によって分光応答度が異なりますので、このままではフォトン数の計算に必要な分光放射束スペクトルを測定することはできません。 そこで、分光放射束が分かっている校正光源を使うことで、各波長の分光応答度に係数を付けて、励起光や蛍光の分光放射束スペクトルを測定することができます。紫外域、可視域、近赤外域に対応した校正光源をご用意しています。

GPM-12000-TypeC

サンプルに照射する光源です。LEDやレーザがよく使われます。平行光をサンプルに照射します。

Steropes

量子効率測定システムOP-Quantamの紹介 detail_button.gif

粉体や、薄膜、溶液の量子効率を測定することができます。励起波長域や蛍光波長域を指定することで容易に量子効率を計算し、ソフトウェア画面上に表示されます。ユーザー様の測定用途やサンプルのサイズに応じて積分球のサイズや、励起光の波長、サンプルを入れる容器、その容器を固定する治具などを提案いたします。また、測定用のソフトウェアのカスタマイズも行っておりますので、例えば合否判定の機能を付けることができます。

● 基本構成
・スペクトラロン積分球
・電子冷却式分光器
・NIST準拠校正光源
・励起用LED光源
・サンプルホルダ、ステージ
・専用ソフトウェア

● 測定項目
・量子効率
・励起光スペクトル
・蛍光スペクトル
・吸収フォトン数
・蛍光フォトン数
・色度座標(x, y)
・3刺激値(X, Y, Z)

量子効率についてのご質問はお気軽にお問い合わせください。

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