SOC-410-Solarは、全日射反射率測定の規格であるASTM E903およびC1549に準拠しているハンドヘルド型リフレクトメータです。本装置は7つの波長帯で全反射および鏡面反射の測定を行い、選択した標準日射スペクトルから全日射反射率と吸収率を算出します。
SOC-410-Solar-iは不均質試料や粗面試料の表面の測定精度を増すための設計がされています。基本仕様はSOC-410-Solar同等になりすますが、より大きな照射径になっているため、測定時間が短縮されています。
・研究室から現場まで幅広いシーンで全日射反射率/吸収率を簡便に実現
・ASTM E903/C1549/E1980に準拠
・7つの波長帯域での測定
・デフォルトの標準日射スペクトル以外にも追加可能
・鏡面反射と拡散反射の分離測定が可能（SOC-410-Solar）
・PCでの取得データ解析
測定ヘッドは、内部光源、改良された積分球、および検出器から構成されています。反射率の測定は、光源からのコリメート光を試料に照射し、その反射光を積分球内で反射、拡散させて測定します。410シリーズ・リフレクトメータは、20°または60°の入射角において、試料表面の拡散反射を高精度に測定します。積分球は、試料からの反射光を閉じ込め、全方向から積算・平均化するために使用します。
分光フィルタを取り付けた検出器によって、波長帯域ごとに測定された反射光の強度は、アナログ信号として検出されます。410シリーズ・リフレクトメータの電子回路は、検出器からの信号に対して、初段増幅（固定ゲイン）、フィルタ処理、オフセット調整、二段増幅（可変ゲイン）、およびアナログ-デジタル変換といった一連の処理を行います。デジタル化された信号は、内蔵プロセッサによって読み取られ、メモリに保存されます。保存されたデータは、各入射角および各波長帯域における試料の反射率を算出するために用いられます。
さらにその反射率から、指向性熱放射率や全半球熱放射率といった熱物性値が導出されます。測定結果は、液晶タッチスクリーンにリアルタイムで表示されます。同時にSDカードへ自動保存されますので、データ管理も簡便です。
測定条件に合わせて、測定前に付属の標準反射板を使用して、ユーザ側にて簡便に校正を行うことができます。オプションでNIST準拠の光沢セラミック板を追加することも出来ます。
| SOC-410-Solar | SOC-410-Solar-i | ||
|---|---|---|---|
| 測定パラメータ | 指向性半球反射率（DHR） | ||
| 測定方式 | 指定入射角における波長帯域内の全反射率の積分測定 | ||
| 算出方式 | 全日射反射率、全日射吸収率、鏡面反射率 | 全日射反射率、全日射吸収率 | |
| 測定値 | 絶対反射率(0～1)、拡散反射率 | 絶対反射率(0～1) | |
| 波長帯域 | 335～380 nm、400～540 nm、480～600 nm、590～720 nm、 700～1100 nm、1000～1700 nm、1700～2500 nm | ||
| ASTM規格 | C1549/E198/ E903 | ||
| 照射角 | 20° | ||
| 校正板 | 鏡面板、拡散板 | 光沢セラミック板 | |
| 測定精度 | +/- 0.02 | ||
| 再現性 | +/- 0.005 units | ||
| ビームスポット径 | 0.25インチ | 0.50インチ | |
| ビームアングル | 半頂角3° | N/A | |
| 測定時間 | 10 秒 | 7秒 | |
| 標準日射スペクトル | Air Mass 0 (AM) Extraterrestrial irradiance (ASTM E490-00) Hazy sky AM1.5 beam-normal irradiance (ASTM E891-87) Clear sky AM1 global horizontal irradiance (SMARTS 2.9.5) Clear sky AM1.5 global irradiance surface tilted 37° (ASTM G173-03) Clear sky AM1.5 global irradiance surface tilted 20° (ASTM G197-14) Clear sky AM1.5 global irradiance surface tilted 90° (ASTM G197-14) Clear sky AM1.5 global horizontal irradiance (SMARTS 2.9.5) Clear sky AM2.0 global horizontal irradiance (SMARTS 2.9.5) | ||
| サンプルサイズ、形状 | 平面：≥直径 0.5インチ 曲面： 凸型6インチ、凹型12インチ | ||
| ウォームアップ時間 | 90 秒 | ||
| 連続測定時間間隔 | 2 秒 | ||
| サンプル温度 | 室温または0～100℃に加熱/冷却 | ||
| 動作温度範囲 | 0～40℃ | ||
| 連続運転時間 | 充電式NiMHバッテリー（2時間稼働） |
|---|---|
| バッテリー充電時間 | 1時間 |
| IR光源 | タングステンフィラメント(ユーザによる温度制御可) |
| 保管温度 | -25 ～70°C |
|---|---|
| 使用温度 | 0 ～40°C |
| 重量 | 4.7 lbs (2.1kg) |
|---|---|
| サイズ | H 11.54"、 L 9.04"、 W 3.27" (29.31 x 22.96 x 9.44 cm) |
| 制御用インタフェース | LCDグラフィックスクリーン、1/4 VGA、タッチスクリーン、 ソフトウェアボタン(ハンドルのトリガスイッチ) |
|---|---|
| 検査用アプリケーション | ユーザ任意設定値における合否判定 |
| 診断機能 | 画面上にてステータスと信号をモニタ、 データと共にステータス信号を保存、 生データと保存と表示 |
| データ形式 | 保存データはExcel、Textソフトにて展開可能 |
|---|---|
| データ保存 | SDカード(取り出し可能) |
| 輸出規制 | ECCN #3A999.F |
*本ページ内では、用語の日本語訳として下記のように表記しています。
Directional hemispherical reflectance (指向性半球反射率) Directional thermal emissivity（指向性熱放射率） hemispherical thermal emissivity（半球熱放射率）
