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広帯域NIR分光によるテキスタイルの特定

カタログ/技術資料

本ページでは、コンパクトなNIR分光器を用い、異なるタイプのテキスタイルを区別する手法を紹介します。

はじめに

NIR分光は、さまざまなタイプを識別するための非常にシンプルで有益なツールです。 1700 nm以上の波長で観察される明確なスペクトル特性を備えた織物に対するアプローチは、天然および合成の消費者向けテキスタイル製品の認証や特定に役立ちます。

実験条件

100%コットン、ナイロン、サテンのテキスタイルサンプルからの反射率は、サンプルへの照射光源として高出力ハロゲン光源HL-2000-HP、受光部をNIR分光システムを使用して、1350-2500 nmの広帯域で測定します。また照射光および反射光受光のために、600μmVIS-NIR反射測定用ファイバプローブを使用します。

正反射受光が可能な手動の光学ステージを使用して、布の表面に対してファイバプローブを90度に向けて測定を行いました。すべての測定値は、白色の拡散標準反射板を基準にしています。

測定結果

NIR分光器で測定されたNIRスペクトルは、さまざまなテキスタイルタイプを簡単に区別可能にします。 図1は、測定された綿、ナイロン、サテンの3つの繊維の反射スペクトルを示しています。各サンプルのスペクトルプロファイルの違いはすぐにわかります。右上部のPCA散布図は、各テキスタイルサンプルのPCAの分布は各種の明確な違いを示しています。

ooi_nanoquest_004.png図1:NIR反射率で測定された3つの繊維サンプルの比較。
挿入図のPCA散布図は、2次導関数とSNVによる前処理後の結果を示しています。

結論

この実験は、NIR域の分光スペクトルが、天然繊維と合成繊維の両方を識別するのに役立つ独自の機能を示すことを明確に示しています。 PCAをスペクトルに適用すると、テキスタイルサンプルの違いがさらに実証されました。未知のテキスタイルサンプルの測定においては、それらを正しく識別することが可能になるかもしれません。

オーシャンフォトニクスの測定システム

オーシャンフォトニクスでは、これらテキスタイルの特定におけるNIR域の分光測定のみならず、食品、農産物など、各種溶液試料や固体試料の分光測定システムをご用意しています。NIRならず、UV-NIR領域まで幅広く対応しています。

・コンパクト(182×110×47mm/1180g)

〈ペルチェ冷却用ファン駆動ACアダプタ付 : +5VDC〉

・シンプルデザイン : 光学系とA/D変換機一体型

・TE冷却で低ノイズ、低ダークシグナル

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・サンプルステージ付属で容易な位置決め、光軸合わせ

・正反射、拡散反射測定に対応

・ソフトウェア:簡易なリファレンス、ダーク取得

・校正データ付き標準反射板付属で絶対反射率測定を実現

・拡散光照射・拡散反射光受光による反射率・色測定

・測定スポット径(測定面積)に合わせ選べる積分球サイズ

・フラットではない凹凸のあるサンプル、模様のある均一ではないサンプルの測定に最適

・積分球を使用した拡散反射での精度の高い色測定(XYZ, xy, uv, LAB)


その他、お客さまご要望のサンプルに対し、さまざまな反射測定システムをご提案します。
詳しくは、以下「正反射とは?拡散反射とは?」ページをご確認ください。

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